■信玄の隠し湯「渋辰野旅館」
暮れかける山並みを背景に、最後に向かった先は「渋辰野旅館」。奥蓼科温泉郷にたたずむ深い歴史深い温泉宿だ。
日帰り入浴も可能なので、名湯として名高い”信玄の薬湯”へ向かう。
「温泉♪温泉♪ なんだか、秘湯って感じ!」
豪壮な構えの建物に入れば、山国らしい温かみのある雰囲気に包まれる。
約100年の歴史を数えるこの旅館には、文人や画家も多く滞在したという。その歴史を感じさせる長い廊下を渡って、信玄の薬湯へたどり着くとそこには……。
「この信玄、可愛いっ♡」
意外にもこの日、彼女が一番熱心に写真を撮っていたのはこの信玄のイラストだった……。”信玄の薬湯”と名付けられたお湯は、神話にも登場するとても古い源泉だ。
青みがかった乳白色のお湯は、信玄が傷病兵たちを癒すのに使ったとされている。何せ1回15分までの入浴と言う決まりがあるほど、その温泉成分は強いのだ。
「すぐに体がポカポカしてきたよ。なんだかお腹も減る感じ。もしかして健康になっちゃった?」
お風呂を出ればもう日は落ちて、木造りの広間に灯りがともっていた。
ほんのり頬を染めた湯上りの由貴ちゃんを見れば名残おしいけど、今日のデートはこれで終わり。
山道を下り、日常へ戻ろう。
「ハイビームアシストってすごい! クルマが自分で対向車を見つけて、ライトを切り替えてくるれんだね!!」
……若干の寂しさにひたる僕をよそに、最後まで由貴ちゃんは元気いっぱいだった。
(企画・撮影:ダン アオキ/文:窪木紘子)
【関連リンク】
オーベルジュ・エスポワール
http://www.auberge-espoir.com
渋辰野旅館
http://www.sib-tatu.com
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