「2025年までに電動化車両を100万台販売」を計画するボルボの戦略とは?

この目標をクリアするため、すべてのプロダクトラインナップで少なくとも2種類のハイブリッドモデルの投入を計画しているそうで、2019年には初めてのピュアEV(電気自動車)を発売する予定とのこと。

The all-new Volvo XC90 Twin Engine powertrain

世界販売台数で2015年度に過去最高を記録し、50万台規模(2014年度比8%増)になったといはいえ、ボルボが10年を切った残りの年月で累計100万台の電動化車両を販売するには、手が届きやすい価格帯のモデルも不可欠でしょう。

ボルボが掲げる「Drive-E」と呼ぶパワートレーン戦略では、最大4気筒までのエンジン、クリーンディーゼル、そして電動化も見据えられていて、ここ5年間、加速するクルマの電動化に準備を進めてきたとのこと。

Twin Engine T8 Volvo S90 Inscription White

大型車用、小型車用の2種類のまったく新しい車台(プラットフォーム)を開発し、「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ(SPA)」と「コンパクト・モジュラー・アーキテクチャ(CMA)」と呼ばれ、ハイブリッドまたは電気自動車のいずれにも対応可能となっています。

Front Quarter Volvo S90 White

大型の90シリーズと60シリーズの車種の「SPA」によるモデルチェンジを開始しており、近い将来、小型の40シリーズを「CMA」により開発、生産する予定だそう。

Profile Left Volvo S90 White

これらの車種すべてに電動化されたモデルが設定され、2025年までに累計で100万台販売するという目標が設定されています。

ボルボは「2020年までに新しいボルボ車で死亡者や重傷者をゼロ」にするという「VISION2020」を掲げていますが、社是といえる安全性に加えて、電動化車両、また力を注いでいる自動運転技術でも存在感を示すことで、さらなる拡販につなげる計画です。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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