船舶用電子機器の古野電気は、ETC2.0サービスに対応したGPS付き発話型ETC2.0車載器2機種を開発、一般ユーザー向けの「FNK-M100」を4月19日から発売し、特車ゴールド制度に対応する業務用車両向けの「FNK-M100BV」を5月中に発売すると発表しました。
今回新発売の2機種は、いずれもETC車載器だけでETC2.0サービスに対応できるGPS付き発話型ETC2.0車載器です。
今年4月以降、ETC2.0車載器の搭載車両を対象に高速道路の料金割引が一部区間で開始されており、同社では新しいETC2.0サービスが始まったことから従来型のETC車載器に加えて今回の新製品2機種を市場に投入しました。
新発売の2機種は、同社製のマルチGNSS受信チップ「eRideOPUS 6」を内蔵しており、車載器単独で正確な位置情報を把握できることが特徴です。
これによりユーザーは、カーナビゲーションシステムなどの車載設備と連動させることなく、ETC2.0車載器の搭載車両を対象とする料金割引や渋滞回避情報、安全運転支援情報などの入手といったETC2.サービスを利用できるということです。
また、業務用車両向けの「FNK-M100BV」では、ETC2.0装着車への特車通行許可を簡素化する「特車ゴールド」制度にも対応しています。
これらの車載器を発売した古野電気は、魚群探知機などの船舶用電子機器のトップメーカー。今回の発表に併せて、4月19日付けで三菱重工メカトロシステムズから国内ETC車載器事業を譲り受けることで基本合意したことを公表しました。
今後古野電気は、船舶用電子機器で培った無線通信技術を使って、本格的にETC車載器事業に参入することになると思われます。
(山内 博・画像:古野電気)