日立オートモティブ、欧州の「48V化」に対応する「48Vリチウムイオン電池パック」を開発

日立オートモティブシステムズ(以下、日立オートモティブ)は、欧州で開発が進む「48V」化したマイルド・ハイブリッド車(マイルドHEV)向けに高出力の「48Vリチウムイオン電池パック」を開発したと発表しました。

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同社では今夏以降、自動車メーカーへサンプル製品を出荷し、2018年度の量産開始をめざす、としています。

新開発の「48Vリチウムイオン電池パック」は、BMS基板、セルに加え、リレー、ヒューズを 一体実装した、オールインワンパッケージの電池パックで、積載性に優れています。

48V化マイルドHEVでの加速アシストにおいて、充分なトルク性能が発揮できる最大出力10kW以上、最大入力13kW以上(いずれも10秒間)を実現している、ということです。

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近年、日本の自動車メーカーが先行している高電圧のストロング・ハイブリッド車に対抗して、欧州・中国では「48V」化したマイルドHEVの開発が進んでいます。

今後48Vリチウムイオン電池を用いたマイルド・HEVが、比較的安価に燃費を改善できる技術として急速に普及すると見られています。2023年のマイルドHEVの生産台数は、欧州で200万台、中国でも400万台を超えると予測され(日立調べ)、今後の市場拡大が見込まれています。

また日立オートモティブは近日開催される「2016北京モーターショー」および「人とくるまのテクノリジー展2016横浜」に新開発の「48Vリチウムイオン電池パック」を出展する予定です。

今回の日立オートモティブによる48Vリチウムイオン電池の開発は、このような動きに対応したもので、「48V」化の波が国内の自動車部品メーカーにも波及したかたちです。今後の「48V」化の動向に注目が集まります。

(山内 博・画像:日立オートモティブシステズ)