2016年3月のニューヨークオートショーにおいて世界初公開された、次期型スバル・インプレッサが日本のメディア向けに公開されました。
これまで、ほとんどを国内で生産して輸出していたインプレッサですが、新型から北米向け車両に関してはアメリカ・インディアナ州の工場にて生産するということで、国内ユーザーへのアピールを意識したお披露目といえそうです。
もちろん、日本向けは国内生産になります。
日米で、2016年秋ごろに発売開始となる新型インプレッサ。
見ての通り、スバルらしさを強めながら確実な進化を加えたスタイリングとなっています。そうした点について、スバル商品企画本部 デザイン部の石井 守 部長がプレゼンテーションを行ないました。
スタイリングとしてのデザイン面のキーワードは「構え」、「カタマリ」、「面構成」というもので、カタマリを削り出したかのような面が各部に感じられるのが特徴となっています。
たとえば、リヤバンパーサイドの形状でも、そうした思想は感じられます。しかし、これは見た目のためだけではなく、空力特性を狙った本質的なデザインというのが、新型インプレッサにおけるデザインの進化といえるのだそうです。
また、パッケージングとして視界の広さをうたうスバル車ですが、新しいインプレッサでは、後方視界を十分に確保しながらトランクのハイデッキ化(従来比27mm)を実現しています。
これらの空力的なアプローチにより、ボディ後方での乱流を低減、収束する場所を離すことで車体が後ろに引っ張られる力を低減。ボディをワイド化しつつも、全高を下げることにより全体としての空気抵抗を減らしているということです。
ディテールでは、ドアミラー下部に絞り込んだ形状を採用することで、空力改善と、ミラー面へ雨粒がつくのを防ぐ効果も狙ったという新型インプレッサ。
空力について、あらためてデザイナーが意識を高め、生み出したスタイリングというわけです。
(写真・文 山本晋也)