さて、クルマで300km/hを出すのはさすがに初めてだったという川畑選手に話を聞いてみました。
「滑走路なので、圧迫感とかはなかったし、GT-Rは300km/hを超えても直進性がしっかりしていたので、風を切る音でスピード感を感じるくらいで、そこの怖さはあまりなかったです。でも、テスト走行で250km/h、280km/hとだんだん速度を上げていったんですけど、350km/hではいままで経験したことのない空気の力を感じましたね。
真っ直ぐ走っているときにはダウンフォースがすごくきいてるんですが、横に向けた瞬間にそれが抜けて、車体が浮き上がるような感じがする。それはもう200km/hのときとはぜんぜんちがいます。思っている以上にタイヤのグリップ感が一気になくなるんです。それは怖かったですね。あとは、スピンしてコースアウトしたりしたら、滑走路の外は砂地だったりするので、すぐに横転して、下手したら死ぬんじゃないかっていう怖さもありました」
そして、このドリフト、車速を落としたくないので、きっかけにサイドブレーキは使っていないそうです。かといってクラッチを蹴る回転の余裕は残していないので、アクセル全開のまま(!)ハンドル操作だけでドリフトに持ち込んだそうです。
スゲエエエエエエエエエ!
これまでドリフトがらみの世界記録は外国人ドライバーが記録したものばかりでしたが、やっぱり競技ドリフト発祥の地である日本のクルマ、日本のドライバーに記録を作ってほしかったと、日本人のドリフトファンならみんな思っていたと思います。
それが、GT-R&川畑真人という文句のつけようのないペアで、しかも300km/hオーバーというとてつもない記録を樹立できたことはほんとうに嬉しいですね。
(まめ蔵)
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