豊田合成は、ドライバーの危険動作(脇見、居眠り)を検知し、警報するトラック向けの後付けシステムを開発しました。
このシステムは、従来のハンドルにカメラを組み込んだ「カメラ付きハンドル」(図中①)と、専用アプリを搭載した「スマートフォン」(図中③)で構成されています。
ハンドルのカメラで撮影した画像をスマートフォンに送信して解析(図中②)し、一定時間の脇見、居眠り(眼が閉じている状態)を検知した場合に、警報を鳴らしドライバーに注意を促すようになっています。
また、スマートフォンの通信機能を使って、位置情報システムやドライブデータの解析などに活用することができます。
同社がこのシステムを後付けとして開発したのは、トラックは乗用車と比較して使用年数が長く、新車に装備する方法では普及するのに長期間を要するという理由からです。
同社は既に2014年からグループ会社のTGロジスティクスのトラック15台に本システムを搭載し、累計走行距離約10万km以上の実証試験を行い、一定の効果があることを確認しました。今後は、一般のトラック事業者への販売を検討するということです。
先日、広島県の山陽自動車道で起きたトンネル火災事故では、渋滞の列にトラックが追突した模様で、この種の脇見・居眠り監視システムが発達することが臨まれます。
(山内 博・画像:豊田合成)