神戸製鋼所、タイヤ・ゴム機械事業の中国新拠点設立を発表~世界シェア50%獲得を目指す

ここで、同社のタイヤ・ゴム機械の概略を説明します。図の青線で囲った部分が同社の関係部分です。

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まず、タイヤの製造工程の最初には混練機が設置され、原材料のゴムにカーボン、硫黄、薬品などを均一に練り込みます。素材同士の化学反応を誘発させる役割も担っているため、分子レベルでの混練精度が要求されます。

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次の工程では二軸ローラーヘッド押出機が、混練されたゴムの塊をシート状に押し出します。

そして、ゴムがタイヤとして成形された最終工程でタイヤ試験機がタイヤの最終検査・品質チェックを行い、走行安定性や耐久性などを確認して、タイヤが完成します。

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同社のタイヤ・ゴム機械事業は現在、製造・販売拠点として日本、米国、中国、インドの4拠点を有しています。

また、技術開発面でも混練機の中心部品であるロータにおいて、同社が開発した新型ロータが、先月ドイツで開催されたタイヤの設計・製造に関する世界有数の技術展示会「Tire Technology Expo」で優秀技術賞の「Tire Manufacturing Innovation of the Year」を受賞するなど高い評価を得ています。

(山内 博・画像:神戸製鋼所)