将来の小型クロスオーバーを予見させるコンセプトカー、VW「T-Cross Breeze」

さて、「T-Cross Breeze」の全長は4133mmで、現行の「Cross Polo(クロスポロ)」よりわずかに長く、ホイールベースも2565mm(現行ポロは2470mm)と少し長くなっています。全幅はドアミラーを除いて1798mmと、ポロクラスのモデルよりワイドになっています。ソフトトップを閉じた場合の全高は1563mm。

Volkswagen Pressekonferenz auf dem Genfer Automobilsalon 2016

エンジンは、ストップ/スタートシステムとエネルギー回生機構を備えた1Lのガソリン直噴ターボエンジン(TSI)と7速DSGの組み合わせで、110psを発揮する同エンジンは、ドライバビリティに優れ1500rpmから175Nmの最大トルクを発生するのが特徴です。

Die neue Volkswagen Studie T-Cross Breeze

車両重量は1250kgに抑えられていて、0-100km/hは10.3秒で加速し、最高速度は188km/hに到達。燃料消費量、CO2排出量も、5.0L/100km、115g/kmに抑制されています。なお、容量40Lの燃料タンクを搭載した「T-Cross Breeze」の航続距離は計算上800kmに達するとのこと(欧州値)。

Volkswagen Pressekonferenz auf dem Genfer Automobilsalon 2016

外観は、非常に幅広いラジエータグリルと細いヘッドライトが特徴で、LEDヘッドライトの下に光の繊細なアーチを描き出すLEDのデイタイムランニングライトや、フォグランプ周囲に設置されたLEDによる大型のリングなどにより個性を演出。

Die neue Volkswagen Studie T-Cross BreezeDie neue Volkswagen Studie T-Cross Breeze

コンセプトカーらしいインテリアは、操作レバーとパワーウインドウのスイッチ、およびソフトトップの開閉スイッチをのぞき、タッチセンサー機能を備えた操作パネル、もしくは新開発のバイワイヤー式になっているほか、ジェスチャー・コントロールも採用されています。

「T-Cross Breeze」が市販モデルになった際にどんな姿で登場するか分かりませんが、Bセグ級のコンパクトSUVは世界的流行となっているだけに(クロスポロがあるとはいえ)、できるだけ早い投入を期待したいところです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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