354psを誇るアウディ S4/S4アバントがデビュー!

なお、従来型は333ps/440Nmの3.0L V6エンジンでしたから、パワー、トルクの増強は新型に求められる期待どおりかそれ以上といえるでしょう。

Audi S4 Avant

最近では、欧州車を中心に行き過ぎた感のある「ダウンサイジングターボ」だけでなく、ポルシェやアウディ、マツダなどが推進している「ライトサイジングターボ」も注目を浴びています。

Audi S4

単に排気量を小さくしたり、シリンダーレスを推し進めたりするだけでなく、パワーと燃費のために適正化を模索する流れといえるもので、新型S4/S4アバントも排気量は変わっていませんから「ライトサイジングターボ」といえるかもしれません。

Audi S4

V6ターボエンジンを搭載した新型S4は、0-100km/hを4.7秒で加速。最高速度は電子的に250km/hに制限されています。一方の新型S4アバントの0-100km/h加速は4.9秒。

一方、燃料消費量は、ヨーロッパのドライビングサイクル(NEDC)で、S4セダンは7.4L/100km。CO2排出量は170g/km以下。S4アバントの燃料消費量は7.5L/100km以下で、CO2排出量に換算すると175g/kmとなっています。

トランスミッションは8速ティプトロニックで、低速ギヤのレシオが加速を重視したスポーティな設定になっていて、高速ギヤのレシオは、巡航時にエンジン回転数を低く抑えて燃料消費を減らすために高めの設定になっているのが特徴です。

また、55-160km/hで走行中に、ドライバーがアクセルペダルから足を離すと、トランスミッションが自動的にフリーホイーリングモード(コースティング)に切り替わり、無駄な燃料消費を削減。

お馴染みの「quattro」フルタイム4WDシステムは、通常の走行状況では、システムはエンジントルクを後輪にやや多めに分配しますが、必要が生じると、前後輪のうち、トラクションに優る側のアクスルに、駆動力の大半が向けられるようになります。

サスペンションは、前後輪ともに5リンク式で、きびきびとしたハンドリングを実現しつつ、快適性を向上。また、電動パワーステアリングは、走行速度に応じてステアリングギアレシオが変化するダイナミックステアリングもオプションで選択することが可能。

ホイール・タイヤは、18インチの245/40サイズが標準装備され、オプションで「Audi Sport」の19インチのホイールを選択することもできます。また、フロントブレーキには、350mm径のベンチレーテッド/パーフォレーテッドディスクが標準装備され、Sのレタリングおよびブラック(オプションでレッドも選択可)の塗装を施した6ピストン固定キャリパーが採用されています。

Audi S4 Avant

Sスポーツシャシーを標準とすることで、車高はベースとなった通常のA4モデルに対して23mm低くなっています(オプションの可変ダンパーを装着した場合でも、この車高は同じ)。

アウディドライブセレクトには、「CDC(連続ダンピングコントロール)」ダンパーと呼ばれるシステムのほか、エンジン、ステアリング、ティプトロニック、さらにオプションのスポーツディファレシャルといった機構が統合されるもの。

Audi S4

ほかにも見どころ満載の新型アウディS4/S4アバントですが、セダンの価格は59,300ユーロ、S4アバントのベース価格は61,150ユーロとアナウンスされています。

(塚田勝弘)

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この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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