オトコ2人で新型ロードスターに乗って鹿児島から東京までツーリングしてみた。その4:燃費の良さ、運転の楽しさで小物入れの少なさも十分カバー!

新型ロードスターで1621キロを走って予想を大きく超えるツーリング性能に感動しつつあるボク。
ただ、ロングドライブをしてみてまったく不満がないかといえばもちろんそんなことはない。たとえば静粛性。今回のパートナーは『Sレザーパッケージ』なので新型ロードスターのバリエーションのなかで唯一、インシュレーター(消音材)を天井に貼ってある。しかしソフトトップの宿命として、高速走行時の風切り音は車内へ入ってきて耳障りに感じるのは事実だ。だから高速道路を使った長時間移動が多い人は購入の際には実際に自分の耳でチェックするのがいいだろう。救いなのは、ちょっと走ると慣れて気にならなくなることだろうか。

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もうひとつ気になったのは、手の届く範囲にある小物入れの少なさとドリンクホルダーが使いやすい位置とは言えないことだ。そんなのスポーツカーなんだから当たり前という人もいるかもしれないが、実際にロングドライブをするとやっぱり思う部分がある。不思議なことに今回のロングドライブをするまでに何度かこなした片道100キロくらいの移動ではぜんぜん気にならなかったんだけど。

小物入れは、1人で乗ってスマホひとつだったら困らない。しかし今回のように2人で移動する際は、2つのスマホにデジカメを置くのにはちょっと不足だった。センターコンソールボックスをあるけれど、容量が狭くて最近の大きなスマホはそこに入らなかったりして……。シートの後ろ(リヤバルクヘッド)には大きめの収納があるけれど、そこは運転中に手が届く場所ではない……。

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そしてドリンクホルダー。位置がセンターコンソールの最後部で着座位置よりも後ろ。手を後方へ大きく曲げないと届かないうえに、運転中は目視できないから手探りで飲み物を取ったり戻したりする必要があるのだ(脱着式でひとつを助手席足元に置く手もあるがそれだと助手席足元が狭くなる)。使いやすいとは言い難い。

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もちろん、運転感覚を重視したパッケージングであるとか、軽さを優先しているとか、(ドリンクホルダーは)シフト操作時に邪魔にならないようにとか、使い勝手よりもスポーツカーであることが優先されていることは十分に理解できるし、その判断は支持できる。ただ、移動のパートナーとして考えたときには気になる、という話だ。

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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