ディーゼルエンジンは、ピエゾインジェクターを最新世代となるコモンレールシステムが搭載されています。
サイズの異なる2基のターボチャージャーへの排気の流れを可変フラップにより制御することで、ターボラグを解消しつつ必要なブースト圧を引き出す2ステージターボチャージャーなど見どころは満載で、170ps/400Nmというスペックを実現し、とくにディーゼルエンジンらしく分厚いトルクが魅力になっています。また、気になるJC08モード燃費は19.6km/Lを達成。
なお、BMW320dは184ps/380Nmで、燃費は19.4km/Lと数値面からも最大のライバルであることがうかがえます。
実際の走りも期待以上の仕上がり。試乗時間の都合から味見程度でしたが、1400-2800rpmで発揮される最大トルクにより乗用域での力強さはもちろん、BMWの4気筒ディーゼルよりも音・振動面は洗練されている印象を受けました。
9ATの採用は燃費面の恩恵が大きいはずですが、元々7ATでもスムーズだっただけに変速フィールも静粛性の高さもトップクラス。
驚くほど俊敏な味付けなのも現行Cクラスならでは、といえますがバイパスや国道を主体とした走り程度ならディーゼルエンジン搭載によるフロントノーズの重さも気になりませんでした。
価格はセダンの「C220d AVANTGARDE」が559万円、「C220d Stationwagon Sports」が641万円、ステーションワゴンの「C220d Stationwagon AVANTGARDE」が595万円、「C220d Stationwagon Sports(本革仕様)」が679万円。
506万〜573万円という(セダン/ワゴン)価格帯のBMW320dよりもやや高めの設定ですが、Dセグメントのディーゼルエンジン人気を加速させそうです。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)
【関連記事】
■Dセグメントのベンチマークである新型Cクラスに死角はあるか?
https://clicccar.com/2014/12/23/283207/