スバル車で雪道を走る。WRXの緊張感を癒やすのはインプレッサ・ハイブリッド!

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多くのエンジニアも出席したAWDオールラインナップ試乗会。その中には、インプレッサやWRXシリーズの開発を率いる高津益夫PGM(プロジェクトゼネラルマネジャー)の顔もありました。

もともとサスペンションエンジニアとして軽自動車のシャシー設計からWRマシンの開発、インプレッサの足回りなどなどに関わってきた高津PGMに、WRX開発における話をうかがっていると、話はいつの間にかWRマシンの開発秘話へ。

ペター・ソルベルグやトミ・マキネンといった超一流ドライバーは声を揃えて同じことをマシンに求めていたといいます。

それを手短にまとめると「ステアリング操作に忠実にレスポンスするフロントタイヤと、どこまでもしっかりグリップするリアタイヤ」という、ある意味で相反する要素を両立、バランスを取ることにあったといいます。言い方を変えると、遊びのすくないハンドリングともいえそうです。

そうしたモータースポーツによりスバルが蓄積したノウハウは、現在のスポーツモデルであるWRX STIにも活かされているのは間違いありません。

それは雪道でも同様でした。実際、アイスバーンといえるほど固められた圧雪路でもっともハンドル操作に素早く反応したのはWRX STIを筆頭に、WRX S4やレヴォーグといった2.0リッターターボ車だったのです。ただし、遊びの少なさは、とくに雪上においてはドライビングの難しさを実感することになったのです。

とくにWRX STIは車両からのインフォメーションも豊富で、ドライバーのインプットに対する反応も適切なのですが、それゆえに判断する際の細やかさが求められ、ドライビング・ミスも挙動として表れやすいと感じられるシーンがありました。

そうして乗り比べていくと、ベーシックなインプレッサスポーツの走らせやすさが印象に残っていったのです。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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