英国の高級SUVメーカー ランドローバーは、同社の伝説的モデル「ディフェンダー」の生産を1月29日に終了し、同車の68年の歴史に幕を下ろしました。
ディフェンダーは1948年にデビューした「シリーズ1」の伝統を受け継ぎ、高い悪路走破性と独特の個性を誇っています。現在、販売されている現行モデルのディフェンダーは1983年に発表されたものです。その無骨な装飾を排したフォルムとオフロード性能は、長く世界中のファンに支持されています。
ランドローバーの英国ソリフル工場で、1月29日に現行ディフェンダーの最終生産となる1台がラインオフしました。この日、同工場には従業員やOBが約700名集まり、ディフェンダーの最終生産となる1台の旅立ちを見送りました。
ディフェンダーはタイヤの代わりにキャタピラーを装備したモデルなど多くの派生モデルを生み出しながら、68年の長い年月にわたって自動車の歴史に足跡を残してきました。
1948年当時のローバー・モーター本社コヴェントリー工場は戦災を受けていたために、航空機工場跡のソリフル工場でディフェンダーの生産は開始され、今回の生産終了でディフェンダーは68年の歴史に幕を下ろしました。
ジャガー・ランドローバーのCEOであるラルフ・スペス氏は、ディフェンダーの生産終了に際して「ソリフル工場はわれわれにとって、心の中にディフェンダーを留めておく特別な場所であり続けるだろう」とコメントしました。
(山内 博・画像出典:ランドローバー)