FFとはいえ、ひと昔前のスーパーカーみたいなタイヤサイズに多少驚きつつ、外観を一周してみると、造りの上で素の308と目立って異なる点は、水平のクロームだったフロントグリルがブラックアウトされた横長ダミエ(市松模様)になった点と、リアバンパー内に埋め込む形で左右のマフラーエンドが覗くぐらい。
車高が11mm下がった足まわりは当然別物ですが、意外とカタチ見た目は控えめといえます。
むしろボディ前後2 : 1で赤×黒に塗り分けた「クープ・フランシュ(スパッと切り落とすこと)」と呼ばれるツートンカラーだけが、ド派手要素といえるでしょう。
何でも、一度全体をドブ漬けして真っ赤に塗った後、リア1/3は手作業でマスキング貼り&剥離した後に、黒く塗り直しているのだとか。
当初はモーターショー展示用にのみ作ったカラーリングだったのが、あまりに好評なので効率悪いのは分かっているけど、工場の塗装ブースで引き続きやってるそうで、ちょっといい話です。
(南陽 一浩)