従来の衛星通信アンテナは衛星を捕捉するため、パラボラ形状をしていますが、 Kymeta社の開発品では液晶技術とソフトウェアを用いることで、電子的に衛星を補足するため、平面形状にできるのが特徴。
そこでこのアンテナをルーフ上に組込んだMIRAIの実験車両を製作。意匠的にもスマートに纏められています。
大量データを瞬時にやり取りできる衛星通信技術を利用すれば、専用の3D地図データを必要とする自動運転にはうってつけといえそうです。
というのも、同社は先頃「つながる化」の推進にあたり、車載通信機「DCM」(データ・コミュニケーション・モジュール)の搭載率を高めるべく、ビッグデータを扱う「TBDC(トヨタ・ビッグデータ・センター)」を設置すると発表したばかり。
同施設と車両間を衛星通信で「つなぐ」という発想があっても不思議ではありません。
Kymeta社の平面アンテナ技術により、自動運転に必要な膨大なデータを衛星を介して高速通信できれば、自動運転の信頼性を飛躍的に高めることが可能となり、他社に対するアドバンテージに繋がります。
トヨタの今後の「つながる化」推進に向けた動向が大いに注目されます。