これらをいろいろ説明されるより、実際に乗ったらどうなのかということのほうがユーザーにとっては重要。
ブリヂストンのテストコースで、ECOPIA EX20とPlayz PXを同条件で比較できるチャンスがありました。
高速周回路を含むドライコースと、ウェット旋回を試すウェットコースです。ドライの試乗車はレクサスCT、日産セレナ、ダイハツ・ムーヴの3車種、後者はCTとセレナの2車種。
ドライコースで感じたのが、先述の乗り心地/騒音と操縦性安定性の両立でした。
タイヤ以外すべて条件を揃えた試乗でも、走り始め、低速旋回、スラローム、高速巡航、据え切りのいずれでも違和感は少なく、ブリヂストンの訴えるとおり「疲れにくい」性能が高められているのが伝わります。
ただそのいっぽうで、旋回から直進に戻る際のステアリングの戻し・SATについてはPlayz PXには少々の人工感があります。ECOPIA EX20が自然さに対して、何か柔らかいものを一度踏まえてから戻るような乗り越え感というのが、ステアリングを通して感触がありました。
ウェットコースでは、水路での低温下でもコンパウンドがきちんと仕事をし、旋回し始めでも軌跡が崩れないというのを試すことができました。
ゴムの温度が低くなれば当然変形しにくくなり、グリップ性能は相対的に落ちてしまいます。すると、ストレスがかかっても路面に十分食いつくことができず、結果的に旋回し始めで外に膨らむ挙動をクルマが示してしまいます。
Playz PXは新トレッドゴム配合技術によってウェット性能、低燃費性能、ライフ性能をすべて向上。少々専門的に言うと、低転がり性能を担保するシリカの粒径を小さくし、しかしポリマーと混じりにくくダマになりやすい性質は新しい分散性向上剤によって解決したというわけです。
もちろん、タイヤグレーディングはECOPIA EX20と同等。AA〜A/a~bの性能を有しています。
ECOPIAの上、REGNOの下という位置づけのPlayz PX。セダン・クーペ用、ミニバン専用、軽・コンパクト用と、車型別に専用設計されていることからも、ブリヂストンの意気込みが伝わります。次のタイヤ候補にぜひ試してみませんか。
(龍)
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