「TOYOTA 86 GRMN」は剛性感のある鋭い走りが魅力

専用コースでは最高速は80km/hくらいまでで、わずか3周という条件下での試乗でしたが、S字ではもちろん、直線での加減速でも重心がより低く感じるだけでなく、ロールもさらに抑制されている印象。

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フロント6ポッド、リヤ4ポッドの対向モノブロックキャリパーの「真価」も体感できるほどの速度は出せませんでしたが、初期制動の立ち上がりは急すぎず、遅すぎずという絶妙なもので、ペダルフィールもしっかり感のあるものでした。

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最大の驚きは、圧倒的といえるボディの剛性感で、86がひと回り小さく思えるほどの一体感(小径ステアリングの採用や専用バケットシートのホールド性もありますが……)が得られるのも魅力でしょう。

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乗り心地はかなりハードになっていますし、エキゾーストノートも早朝深夜の住宅街で乗るには躊躇しそうなほどの音量の重低音(高速域は確認できませんでしたが)で、バケットシートは腰痛持ちには辛い乗り降りになっていますが、本格的なサーキット走行を楽しみたい人には待望のモデルに仕上がっています。

(文/塚田勝弘 写真/佐藤靖彦)

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この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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