スチュアートハイウェイは、ノーザンテリトリーのダーウィンから南オーストラリア州のポートオーガスタまでを結ぶ幹線道路で、全長2834kmもあり、ロンドンからイスタンブールまで、またはニューヨークからデンバーまでに相当するといいますから長すぎてピンとこない距離です。
ステアリングを握ったのは、オーストラリア出身の伝説的レーシングドライバーであるJohn Bowe氏。オーストラリアツーリングカー選手権で6度の優勝を誇り、バサースト1000も2度制し、現在もオーストラリアのレーシングチーム「Flying B Racing」の一員としてドライバーを務めているそうです。
今回、Continental GT Speed が331km/hに達するまでの時間はわずか76秒で、トータルの走行距離は9.4km。最高速度に到達したときの秒速は92mに達し、サッカーのピッチとほぼ同じ距離といいますから驚異的なスピード。
John Bowe氏は「このクルマはレース用に改造されたものではなく、工場からラインオフされたラグジュアリーなグランドツアラーです。走り出して1分少々で331km/hに達したのは本当に驚きです」と語っていたそうです。
最高速度到達時に、エンジンとラジエーターを循環した冷却水量は毎分216Lで、ラジエーターに供給された空気量は毎秒4700L超、空気抵抗の壁をはねのけるのに80%のエンジン出力を使ったそうですが、燃料消費量は公開されていないようです。
なお、最高速度記録への挑戦は適切に管理された状況で行われ、ノーザンテリトリー自治政府の協力のもと、スチュアートハイウェイの一部を閉鎖し、ヘリコプターで監視しながらの挑戦。走行を行う前にはその都度、車両の安全点検を入念に実施したそうです。
(塚田勝弘)
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