ジヤトコ、ベストセラー変速機CVTの改良型を新開発し、中国向け日産・ラニアに搭載

CVT7W/RがCVT7から改良された主な技術的な特徴は次の3点です。

・ 発進時のエンジンの吹け上がりを防止するDステップ制御を採用
・ ベルトとプーリーの改良で変速比幅を世界最大の8.7に拡大(CVT7 は7.3)
・ オイルポンプの改良でフリクション低減

このCVT7 W/Rは、すでに本年8月からジヤトコの中国の生産工場であるジヤトコ(広州)自動変速機有限公司で生産を開始しています。

今後、CVT7W/Rに関して注目されるのは次の2点です。

まず、ジャトコのCVT7は小型車から軽自動車まで多くの車種に搭載されているベストセラーで、CVT7W/Rの技術がどこまで広がるか、という点です。CVT7W/Rはジャトコと日産との共同開発で日産以外の完成車メーカーに提供するには、当然日産の許可が必要になると考えられます。

次に気になるのは、CVT7W/Rを搭載する日産の中国向けラニアが、日本国内向け「ブルーバード」として発売されるか、という点です。上海モーターショーでラニアが発表されたときから、ラニアが日本国内向けにはブルーバードとして発売されるのでは、という憶測が、すでにネット上で飛び交っています。

(山内 博)