ダイセルポリマーは、大阪市のインテックス大阪で10月7日~9日に開催された「関西 ものづくりワールド2015」で、同社の樹脂技術を生かした複合材料を展示しました。
同社のプラストロンと名付けられた長繊維強化樹脂は、繊維の補強効果を発揮できる樹脂材料で、大きな機械強度を持つ部品を成形できます。
このような特性を生かして、プラストロンはバイクのメーターパネルや自動車用のクラッチハブなど、強度を要求される部品に使用されています。
今回の展示では、プラストロン-CFというカーボン長繊維強化樹脂で成形した大きなフロント・サブ・フレームが目立ちます。このサブ・フレームはヘッドランプ・ブラケットからラジエータまでのフロント周りを射出成形で一体化したもので、手でたたいてみると、「コン・コン」という音がして、金属と変わらない強度が実感できました。
このほかにも、同社は電磁波シールド性を備えたプラストン-SFという導電性樹脂や、バイクのカウルに使用されるノバロイAというABS樹脂を展示して、自動車部品用にいろいろな用途に最適な樹脂を紹介しています。
今回の展示では、自動車の各部に要求される性能を備えた樹脂材料の特色を分かりやすく見せてくれて、自動車部品の樹脂化が増えている理由が納得できました。
(山内 博)