ハンドルが左右両方に付いたクルマに乗った!

ZFではアクティブ・キネマティック・コントロール(Active Kinematics Control=AKC)と呼ぶ、後輪操舵のシステムは、すでにポルシェ911やアウディQ7に採用されています。

ZF_AKC_09

時速60kmを境に、低速では前輪と逆向き、高速では前輪と同方向に後輪をステアします。もちろん助手席の人が、ではなくコンピュータで制御されたアクチュエータがやってくれます。

911にとってはサーキットのラップタイムを稼ぐために有効で、Q7に対しては、大柄な車体の取り回しを良くし、高速での安定した走りに貢献します。

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この2台に搭載されているということは、後輪上にエンジンがあったり、4輪駆動だったりの搭載が難しそうな車両にもマッチングすることを意味しています。

4輪操舵といえば、80年代後半、プレリュードやカリーナEDなど日本車に一部に採用されて、画期的であったものの一般には流行らなかった装備のようにも思われている一面もあります。けれど、安全に対しての機運や要望が高まった現在、次の一手として後輪をステアさせるのが流行していくのかも知れませんね。

(文・写真:clicccar編集長 小林 和久)

この記事の著者

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小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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