ドイツの国際的自動車産業サプライヤーであるコンチネンタルが、最新イノベーションによる触覚フィードバックディスプレイである「触覚フィードバック付き車内用タッチスクリーンディスプレイ」を発表しました。
今回、コンチネンタルが発表したタッチスクリーンディスプレイの特長は、次の3点です。
1.触覚フィードバックのある初のタッチスクリーンシステム
2.アクティブな触覚フィードバックは、ヒューマン・マシン・インターフェイスの複雑化が進むなかで 運転時の安全性と使いやすさを大幅に改善
3.特殊な「触覚検索」により視覚に頼ることなくタッチ画面を容易に操作でき、使用時の利便性と安全性が向上
タッチスクリーンを操作するには、手と目の協調動作が必要になるため、ドライバーの注意が一時的に散漫になることがあります。希望の操作要素を見つけて選択し、意図する機能が実際に実行されたことを確かめるため、ドライバーは道路から注意を数秒間そらすこともあり、その間はいわば「無視界走行」になるおそれもあります。
今回コンチネンタルでは、新たに開発したアクティブ方式触覚フィードバックディスプレイにより、このジレンマに対しインテリジェントな最先端のソリューションを提供しています。
このディスプレイでは、ユーザーの動作に対して刺激のフィードバックが伝わるので、希望の操作が実行されたことやシステムがそれを理解したことを、ドライバーが指先の感覚で認識できる点にあります。
コンチネンタルというと、タイヤ・メーカーという印象がありますが、タイヤに以外にも実は総合自動車部品メーカーとして車載ディスプレイの分野でも数々の実績がある部品メーカーなのです。
例えば2003年には、計器クラスタ全体を1つの巨大なディスプレイとして利用できる革新的なディスプレイを開発し、当時のメルセデスSクラスに採用されています。
本稿のテーマであるタッチ・ディスプレイの分野でも、車載ディスプレイに採用しやすい曲面状のタッチ・ディスプレイや、ヘッド・アップ・ディスプレイを開発しているのです。そして、これらの技術をさらに進歩させたのが、今回の触覚フィードバック機能付きタッチ・ディスプレイという訳なのです。
このようにコンチネンタルは、最新の車載ディスプレイの分野でも、ドライバーの支援を向上することを目指して多くの技術を開発しているのです。
コンチネンタルタル独自の特許技術を複数用いたこのタッチパッドは、2014年の「ダイムラー・サプライヤー・アワード」で「イノベーション特別賞」を受賞しています。
(山内 博)