マイナーチェンジしたアウトランダーPHEVで、アジアンクロスカントリーラリー2015とバハ・ポルタレグレ500に参戦する三菱が、アウトランダーPHEVラリーカーのテスト走行の様子を公開しました。
アウトランダーPHEVラリーカーはFIA T2クラスの最大サイズである全幅2,000mmにボディを拡幅したため、迫力あるオーバーフェンダーが装着されています。
ボンネットフードとリヤゲートは樹脂製に交換して軽量化しました。
タイヤもFIA規定最大サイズにアップして、最低地上高を高くしています。
サスペンションのストロークも伸ばしました。
これらのモディファイは悪路走破性を向上させるためです。テストではスプリングの堅さをいろいろ変えて理想的なセッティングを探っていました。サスペンションはテイン製、ブレーキはエンドレス製です。
エンジンは発電をメインとし、ジェネレーターも高出力化して充電能力を向上させました。
走行中はだいたい6,000rpmをキープして充電不足にならないようにしています。駆動力をサポートするのは160km/h以上の高速巡航のみだとのことです。
バッテリーセルは市販車と同じですが、搭載方法を工夫して大容量化。その結果フロアの高さが上がっています。
バッテリーが大容量になったので、モーターもパワーアップ。もっともモーター自体は市販車と同じものを使っています。
S-AWCの制御もラリー用にセッティングして、回頭性を向上させました。
ツインモーターの前後配分は、自在に変えることができるそうですが、前後1:1ベースとしたほうが良好な結果が出ているらしいです。
タイトコーナーでもアンダーステアをほとんど出さずに曲がっていきます。
ドライバー兼監督の増岡浩選手も手応えを感じているようでした。
テストに使用したマシンは、アジアンクロスカントリーラリー用に仕立てられ、8月に実戦投入。そこで得られたデータを活かしてバハ・ポルタレグレ500用のマシンを新たに製作する予定です。
(ぬまっち)