トヨタとマツダが「SKYACTIV」「FCV」などで包括提携か?

トヨタが「FCV(燃料電池車)」などの技術を供与し、マツダが「SKYACTIV」の高出力・低燃費技術をトヨタに提供するというもの。

MAZDA_SKYACTIV-D

この提携には商用車の共同開発や部品調達での協力も含まれている模様。

これまでの協力関係で一定の成果が出ていることから、マツダとしてもトヨタとの関係を深める方針に出た模様。

おりしも自動車業界では環境規制や新興国での競争が激化しており、両社は持ち前の環境技術を補完し合うことで乗り切る構えのようです。

トヨタとしては従来型エンジンの燃焼効率を高めた「SKYACTIV」技術を取り込むことで低燃費なガソリン・ディーゼル車の品揃えを増やしたい考えのようで、中でも欧州市場で手薄なクリーンディーゼル技術をマツダの「SKYACTIV-D」で補完する狙いが有るとみられます。

逆にマツダはトヨタからHVに続き、膨大な開発費が嵩むPHVやFCVの技術供与を受けることで2018年モデルより規制が強化されるカリフォルニア州の「ZEV」対応を図りたい考え。

VWやGMなどの欧米勢が新興国で存在感を増すなか、日本勢もいよいよ重複した開発を避け、「内向き」の競争から「外向き」の競争へと舵を切る段階に突入することになりそうです。

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Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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