こんなものまで!? 万が一に備え、飛行機に積まれている救難グッズ5つ

3:生き延びるためのサバイバルキット

救命ボートにはサバイバルキットを搭載。その中身は、数日間生き延びるためのグッズと、助けに来た航空機から発見されやすくするためのアイテムの2種類に分かれています。

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気になる中身は……包帯、水を汲みだすスポンジ、バケツ、笛、ボートを補修するキット、(上空から発見されやすくするために)周囲の海水を緑色の染める染料、フラッシュライト、サバイバルマニュアル、スライドラフト手引書、シグナルミラー、飲料水、万能ナイフ、雨水を消毒する錠剤、フラッシュ&発煙筒、キャンディー、船酔い止め、ライト、薬、消毒剤。食料は、全乗員の3食分が積まれているそうです。

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これ、何だかわかりますか? 

実はボート(スライドラフト)に穴が開いたときに補修するキット。自転車のパンク修理みたいな貼り付けパッチを想像していましたが、そうじゃないんですね。穴の開いた部分を両側から金具で挟んで、ネジで締め付ける仕掛けになっています。

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これは、上空の飛行機などにボートの存在を知らせるミラー。こういうシンプルな道具が、極限のサバイバルでは役に立つんですね。


4:火災に対応するマスク

この存在を知っている人はさすがに少ないんじゃないでしょうか? いったいどうやって使うと思います? 

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実はこれ、機内で火災が発生した際に消火活動を行うためのマスク。

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こうやって頭に被って使います。なんだか宇宙服みたいですね。

かなり薄い素材でできているのですが、200度の熱に耐えられる構造。内部にはボンベから酸素が約15分間供給される仕掛けになっていて、その間に火災の初期消火おこないます。これは緊急時に消火活動をおこなうCAが使うためのもので、一般の乗客が使うことはまずありません。

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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