ライバルのフォード・フィエスタも直列3気筒ターボで、排気量は若干大きく1.0L(997cc)から100ps/6000rpm、170Nm/1400-4000rpmを発揮し、こちらはゲトラグ・フォード製の6速DCTの組み合わせになります。
パワー、トルクともにフィエスタには及びませんが、この0.9Lターボの「ルーテシア・ゼン」は、5速MTのみですのでMTの扱いが苦にならなければ、ドライバーの意のままに加速を引き出せるのがポイントです。
決してルーテシア・ゼンが遅いのではなく、フォード・フィエスタが速すぎる! という面もあり、ルーテシア・ゼンを「ノーマル」モードにしておけば首都高速でも流れを容易にリードできましたし、街中なら「エコ」モードで十分という走りを披露してくれます。
もっと速度域が高くなると「モアパワーを!」と思わされるシーンも出てくるかもしれませんが、日本の高速道路やワインディングならほとんど不足は感じさせないはずで、街中中心なら先述したように必要十分。
5MTの操作フィールは、スポーツカーのようにクイックなものではありませんが、ルノーのMTはカングーもそうですが、何のストレスもなくスムーズに吸い込まれるように各シフトに入っていきますから、心配ご無用。
確かにMTのみですと乗り手は限られてきますが、ヒルスタートアシストももちろん装備されていますし、最大トルクの90%を1650rpmで発生するという扱いやすいトルク特性ですので、久しぶりにMTに乗ろうかなという方にもオススメできます。
また、とくにアナウンスされていませんが、乗り心地の面でもDCT搭載車よりもさらに洗練されている印象で、ルノーらしいしなやかさも感じられたのも朗報です。
■ルノー・ルーテシアに0.9Lの直列3気筒ターボを搭載したMT仕様「ゼン」は買い!
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(塚田勝弘)