自動車のモノコックボディ は、それ自体が外殻となって剛性を発揮するものですが、開口部が大きいほど剛性に不利。またウインドウ部分は、ガラスが剛性を補いますが、そうした機能性をさらに向上させようというのが、この「ガラス用高剛性接着剤」なのです。
実際、140km/hからのレーンチェンジによる応答性は、この「ガラス用高剛性接着剤」 を使うことで約40%向上。いわゆる、ねじり剛性も、同じく約40%向上しているとのこと。そうした剛性アップ効果は、織戸学選手、谷口信輝選手も確認しているといいます。
ただし、この高剛性接着剤を使うには、いったんウインドウを外して、接着し直すという手間が必要で、ボルトオンのボディ補強パーツのような手軽さはありません。
とはいえ、ボディをハダカ状態にしてロールケージを入れたり、スポット増しをするようなケースであれば、通常の接着剤を使うよりも、高剛性接着剤を使うといったメリットはあるということ。
現段階では、商品開発はしているものの、販売先などは未定という横浜ゴムの「ガラス用高剛性接着剤」。かなりマニアックなものですが、新たなボディ補強アイテムとして、気になる新提案といえそうです。
(山本晋也)