ウインドウ接着剤でボディ剛性アップという横浜ゴムの新提案【東京オートサロン2015】

自動車のモノコックボディ は、それ自体が外殻となって剛性を発揮するものですが、開口部が大きいほど剛性に不利。またウインドウ部分は、ガラスが剛性を補いますが、そうした機能性をさらに向上させようというのが、この「ガラス用高剛性接着剤」なのです。

実際、140km/hからのレーンチェンジによる応答性は、この「ガラス用高剛性接着剤」 を使うことで約40%向上。いわゆる、ねじり剛性も、同じく約40%向上しているとのこと。そうした剛性アップ効果は、織戸学選手、谷口信輝選手も確認しているといいます。

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ただし、この高剛性接着剤を使うには、いったんウインドウを外して、接着し直すという手間が必要で、ボルトオンのボディ補強パーツのような手軽さはありません。

とはいえ、ボディをハダカ状態にしてロールケージを入れたり、スポット増しをするようなケースであれば、通常の接着剤を使うよりも、高剛性接着剤を使うといったメリットはあるということ。

現段階では、商品開発はしているものの、販売先などは未定という横浜ゴムの「ガラス用高剛性接着剤」。かなりマニアックなものですが、新たなボディ補強アイテムとして、気になる新提案といえそうです。

(山本晋也)

 

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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