ゆったりと長距離を走りたくなる新型プジョー308SW

タイトコーナーでは、ハッチバックよりもボディ後半が「後から付いてくる」感じで曲がっていきます。それでも鈍重ではなく、箱根の山でもスポーティな走りを披露しますからSWを選びたい人でも退屈では? と心配する必要はありません。

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ハッチバックと同じく、しなやかな乗り味も魅力で、この日はゴルフ・ヴァリアントに乗って箱根のプレス試乗会に向かったのですが、乗り比べるとゴルフはより硬質。プジョー308SWは芯がある中にもしなやかさがある乗り心地。先代の308SWより洗練されているのは朗報です。

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308SWで気になったのは、路面や速度域により低周波のタイヤノイズやこもり音が大きくなる領域がある点で、せっかくの乗り味が損なわれるシーンも散見されました。

130ps/5500rpm、230Nm/1750rpmを発揮する1.2Lの直列3気筒ターボは、ハッチバックよりも40〜50kgほど重くなるSWでも流れに乗る程度であれば不足を感じさせないですし、イザという時はスポーツモードも控えています。

「フル乗車+荷物満載」だと少しモアパワーを抱かせる状況もあるかもしれませんが、日常域なら大きな問題にはならないでしょう。

308SWを選ぶ人は当然ながら積載性重視でしょうが、ハッチバックよりもゆったりした乗り味が好みというプジョーファンもいるはず。

今回は残念ながら高速道路を走る機会はありませんでしたが、荷物を満載してロングクルージングしてこそ真価を味わえるのだろうな、と想像できる仕上がりです。

■プジョーらしさ満開の308の走りが楽しい!
https://clicccar.com/2014/12/25/284141/

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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