ガソリンエンジン車、ハイブリッドカー、EVの三つ巴の戦いに新たな勢力が参戦しました。それが、2014年11月に発表された「トヨタ・MIRAI」で話題となった燃料電池車(FCV)です。
EVと同じくモーターを駆動させるのですが、最大の違いは電力を得る方法にあります。
EVが外部から電気をバッテリーへ充電するのに対して、FCVはガソリンと同じ要領でまず水素を補充して、内蔵する燃料電池にて酸素と反応させることで電力を発生させます。
EVよりもひと手間多く、回りくどい感じもしますが、なによりも大切なポイントは燃料である水素です。
水素には以下の特徴が挙げられます。
1:酸素と化学反応させた際に発生するのは電気と水のみで有害物質の排出がゼロ
2:ほぼ無限に作ることができる
3:貯められる、持ち運びができる
この点がガソリンや軽油と異なり、水素がエコなエネルギーの筆頭と言われる所以なのです。
ただし、いまは水素をつくるのに大量の二酸化炭素を排出してしまいますし、肝心の水素ステーションも全国にわずかしかないことから、普及には長い年月が必要とのこと。
いかがでしたか? それぞれのモデルの違いがなんとなくでも掴めれば幸いです。
これまでのガソリンもしくはディーゼルエンジン車はもちろん、様々なパワートレーンをもつクルマが鎬を削り、また、それらを一挙に味わえるのは、今この瞬間だけのはず。この戦いの行く末は見逃せませんし、その先にあるクルマの明るい未来が楽しみじゃないですか?
(今 総一郎)