グレイスのプラットフォームは、フィットやヴェゼルでお馴染みのセンタータンクレイアウトのそれを使っています。そして、4WDシステムは、リヤデファレンシャルにビスカスカップリングを一体化させたもの。
クロスオーバーSUVのヴェゼルでは、電子制御のリアルタイム4WDを使っていますが、『小型、軽量、燃費、駆動』といったハイブリッド4WDに求められる性能をバランスさせることが、この比較的シンプルなビスカスカップリング式4WDシステムを採用した狙いだということです。
さらに、ビスカスカップリング内のアウタープレートとインナープレートを接触をさせないハンプレス構造を採用し、軽量化と過剰トルクの抑制に寄与させているといいます。
そうした結果が、29.4km/Lという国内のハイブリッド4WDでは最良の燃費性能につながっているといえます。ちなみに、軽自動車も含めた4WD車の燃費性能でいえば、ダイハツ・ミライースの32.4km/Lがトップとなります。
ただし、このビスカスカップリング式4WDや1.5リッターハイブリッドシステム自体はフィット・ハイブリッドと同等。グレイス4WDの燃費性能が、フィット・ハイブリッド4WDの燃費性能(27.6~29.0km/L)を超えている理由とはいえません。