シフトフィールと効率の高さで各自動車メーカーが採用しているDCT(デュアルクラッチトランスミッション)に匹敵するというシフト・レスポンスが自慢。
燃費面でも効果は大きく、29mpg(12.3km/L)という米国EPA燃費(ハイウェイ)は、従来の6速ATの従来型に比べて3.5%向上しています。
しかも、フル加速時には、ライバルと目するポルシェ911のデュアルクラッチトランスミッションよりも、8/100秒素早くシフトアップし、0-60mph(0-96km/h)加速を従来よりも速い3.7秒でこなすとのこと。
4組のギアセットと5個のクラッチ(そのうち2個はブレーキクラッチ、3個は回転式クラッチ)からなる簡潔な構造と独創的なパッケージングにより、この新型8速ATは、従来の6速ATと同じスペースに収められています。
エンジンパワーは、回転ロスを抑えるために2基のオープンクラッチを介して伝達され、効率を向上。
また、アルミニウムとマグネシウム合金を多用したことで6速ATに比べ、4kg以上の軽量化を実現しているそうです。
新型8速ATのワイドなオーバーオール・ギア・レシオ(7.0)は、性能と効率の向上に大きく貢献し、1速ギアレシオは、4.56に低められ(6ATモデルは4.03)、スタートダッシュの瞬発力を向上。
一方、トップギアのレシオは、0.67から0.65に引き上げられていて、より高い2.41の最終減速比(従来型6ATは2.56)と組み合わされ、70mph(112km/h)での巡航時のエンジン回転数は、8%(123rpm)も低くなっているそうです。
当然ながらエンジン回転が低くなったことで燃費が向上し、新しい設計のトルクコンバーターにより、とくに、低速での滑らかで洗練されたシフトチェンジを実現しているとのこと。
今回の8速ATで24件以上の特許を取得したそうで、スポーツカーでも待ったなしの燃費向上の切り札としてコルベットに用意されます。
価格帯は918万2000円〜1165万円で、ボディカラーはアークティックホワイト、ブラック、トーチレッド、シャークグレーメタリック、ベロシティーイエロー(有償色12万9000円/Z51のみ)。
(塚田勝弘)