日産がEV「リーフ」活用による電力ピーク抑制効果を検証

「ディマンドリスポンス」とは電力会社から依頼を受けたアグリゲーターと呼ばれる中間事業者が複数の需要家(工場、事業所等)に節電要請を行い、その対価として需要家にインセンティブを支払う仕組みのこと。

この報酬システムの活用により、エネルギー事情に沿って需要家の電力消費パターンをコントロールするもので、東日本大震災以降、電力のピーク時間帯の需給ひっ迫が顕在化したことから注目を集めるようになったと言います。

NISSAN_LEAF_TO_HOME
(安価な深夜電力でリーフに充電)

今回の日産の実証実検では販売店舗の照明用電源として「LEAF to Home」を接続、節電要請があった際にリーフから電力を供給。

これにより、ショールームの照明を消灯することなく電力負荷を低減することが可能となり、節電が困難な施設などでも有効な手段になると期待されています。 

実証実検の時間帯は平日8時~20時の間の3時間で実施され、月2~3回の節電要請を受ける予定とか。

日産ではこの実検を通して節電に対する報酬がEVオーナーの経済性にプラスに作用すればEVの普及が促進され、社会全体の低炭素化にも繋がると期待しているようです。

■日産「LEAF to Home」Webサイト
http://ev.nissan.co.jp/LEAFTOHOME/

■エナリス社 Webサイト
http://www.eneres.co.jp/index.html

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 Avanti Yasunori 

【画像をご覧になりたい方はこちら】  https://clicccar.com/2014/10/25/275071/

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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