国交省からイエローカード!? リコール連発のホンダは大丈夫!?

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ご存じのとおり、フィットとヴェゼルHVには、ホンダ初のDCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせています。ハイブリッドはすでにモノにしているはずで、これほどDCTでつまずくとは思っていなかったはず。

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23日のリコールは、じつに約42万台で、ハイブリッドだけでなく純ガソリン車にも及んでいます。

その原因は「点火コイル内部の電気ノイズを除去する雑防抵抗の構造が不適切なため、点火時の通電によるアーク放電により、当該抵抗端末部が断線するものがあります。そのため、点火コイルの出力が不足してエンジン不調となり、エンジン警告灯が点灯するおそれがあります。また、点火時に発生するノイズにより燃料噴射装置が正しく制御できず、エンジンが停止するおそれがあります」。

また「電源供給回路において、電気ノイズに対する保護が不十分なため、車両の電装部品から発生するノイズの影響により電源制御ユニットが誤作動することがあります。そのため、エンジン制御コンピューター等に電源を供給するリ レーが作動せず、走行中にメーターパネルが消灯し、エンジンが停止するおそれがあります」と、今回はハイブリッドやDCTがらみではありませんが、新聞などの一部報道によるとさすがに多すぎる! と国交省からも指導が入ったとのことです。

ホンダは、「モーターとエンジンを組み合わせて制御するシステムの開発過程において、さまざまな使い方を想定した検証が不十分であったことです」と主な原因を表明し、再発防止策として、「従来の品質保証体制を見直し、品質問題の撲滅に向けて改革を進めてまいります」と品質保証体制の強化を掲げ、ユーザーに迷惑を掛けたとして、役員報酬の一部返上も実施するそうです。

新型にスイッチしたホンダ・フィット、そして渾身作のヴェゼルもまずまず好調といえる販売台数になっていますが、度重なるリコールがなければアクアを超えて登録車トップを奪取し、ヴェゼルももっと上乗せがあったのでは? と思ってしまいます。しかし、技術力には定評のあるホンダですから、これからの巻き返しに期待したいところです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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