オーナーに聞いたレヴォーグ3つの魅力は「走り、EyeSight、ボディサイズ」

2013年秋の東京モーターショーにて公開され、 2014年6月ついに市販が開始されたスバルの日本専用スポーツツアラー「レヴォーグ」。1.6リッター、2.0リッターのいずれも水平対向直噴ターボエンジンを搭載するターボ&AWD(四輪駆動)オンリーのパワートレインも、その個性を際立たせています。

とくに、レギュラーガソリン仕様でダウンサイジング指向の1.6リッター直噴ターボは、現時点ではレヴォーグ専用といえるエンジンで、その実力は気になるところといえましょう。

そこで、今回、スバル・インプレッサの2.0リッター車からレヴォーグ1.6 GT-S EyeSightに乗り換えられたというオーナーさんにお話を伺うことに。果たしてダウンサイジングターボとして納得の性能なのでしょうか。

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ご協力いただいたのは、東京スバル本郷店で、レヴォーグ1.6 GT-S EyeSightを購入されたという木村憲二さん。

納車は発売直後の2014年7月だったといいますから、かなり早めですが、なんと1月には予約していたのだそうです。まだまだ情報が少ない段階でレヴォーグを買おうと思った決め手は?  

「東京モーターショーで見たときの第一印象は『カッコイイ!』でした。ちょうど、2014年にはインプレッサも3度めの車検を迎えることから買い替えを考えていたのですが、モーターショーで姿を見た時にレヴォーグにすると決めたようなものです」

モーターショーのスバルブースでは、レヴォーグに対する賞賛の声は数多く聞かれましたが、木村さんもその一人であり、出会ったときの強烈なインスピレーションが購入まで導いたというわけです。

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さて、東京モーターショーの段階でレヴォーグを買うことを決心した木村さん。実際の契約に際して、1.6 GT-S EyeSight に決めた理由は何でしょうか。

「レヴォーグのエンジンには1.6リッターと2.0リッターのターボがあると聞きましたが、1.6リッターターボでも、2.0リッター(NA)以上の走りが可能という話でしたから十分な走りが期待できると思い、1.6リッター直噴ターボに決めたのです。レギュラーガソリン仕様というのもランニングコスト面から魅力です」

「GT-Sというグレードは、ビルシュタインのサスペンションで足回りが硬めてあります。走るのが大好きで、しっかりしたサスペンションは重要だと思っていますから、GT-Sというグレードに決めたのです」

「もちろん、EyeSight ver.3 が備わるというのも魅力でした。それまで乗っていたインプレッサには付いていない機能でしたし、ぶつからないブレーキ(プリクラッシュブレーキ)に代表される安全性能には期待していました。先行車についていく全車速追従機能付きクルーズコントロール、車線の中央を走るようにハンドル操作をサポートするアクティブレーンキープなども楽しみでしたが、ドライビングの楽しみをスポイルする部分が少しでも感じられたらイヤだなあ、と不安も少しだけありましたね(笑)」

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納車から2か月少々で2300kmを走ったという木村さん。まずは 、EyeSightを使った感想から伺いましょう。

「最近、自動運転のクルマがニュースになっているじゃないですか。前から運転することは好きで、長距離を乗っても疲れなんて感じないタイプなので、自動運転はやっぱり拒絶したい気持ちがあります」

「でも、EyeSight ver.3は、自動で速度を調節したり、車線中央を維持しようとする点では自動運転に近いのかもしれませんが、あくまでもドライバーが中心という感じで、運転する楽しみをジャマされるという感覚はありません」

「渋滞では先行車にいい具合に追従してくれるのも嬉しいですね。全体として、ちょうどいい感じにドライバーをアシストしてくれるのです。この『ちょうどいいアシスト感』は想定以上で満足度は高いです」

7月の納車にこだわったのは、お盆にレヴォーグで帰省したかったからという木村さん。そこでのロングドライブでは、どのような感想を持たれたのでしょうか。

「新東名高速も走りましたが、ハンドルがしっかりしていて、クルマの安定度が大幅に上がったことを実感しました。技術の進歩を感じたのはターボエンジンですね。昔のターボというのは、リニア感がなかった記憶がありますが、レヴォーグの1.6リッター直噴ターボは、いわゆるターボラグのようなネガティブさはありません。以前乗っていたインプレッサ20Sの2.0リッターエンジンよりもスムースで、もちろんパワフルで大満足しています」

「そして、高速道路を走っていて感じたのは、静粛性です。風切音も気になりませんし、遮音性も向上しているように思います。とにかく快適です」

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「実際に生活の中で使ってみて、もっとも満足度が高いのはボディサイズです。大き過ぎることなく、小さいわけでもなく、自分のライフスタイルにピッタリです。何人かでゴルフに行くこともありますが、 レヴォーグのラゲッジはリヤシートをたたむことなく、ゴルフバッグ3つを収めることができるので、前後シートとも乗員は快適です。そしてゴルフをプレーした帰路も、EyeSight がドライバーをアシストしてくれるので、助かっています」

「ゴルフバッグが横置きで積めるほど余裕のキャビンですが、都内での取り回しでボディが大きいと感じたこともありません。本当に日本専用サイズなのだなあ、と実感します」

2.0リッターから乗り換えた木村さんも実感しているように、1.6リッター直噴ターボのパフォーマンスはダウンサイジングターボという言葉以上にハイレベル。さらに、高速道路におけるEyeSight の利便性はもちろん、日本専用ステーションワゴンとして開発されたレヴォーグのボディサイズへの満足度も高いといいます。

最近は、週末にしか乗る機会がないという木村さんですが、レヴォーグの走行距離はどんどん伸びていきそうです。

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(写真とまとめ 山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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