1)デザイン
まず注目はデザイン。マイクを向けられているということもありますが、ファンの方からはお世辞とは思えない本音の「かっこイイ!」が連発されていました。
天地に薄い鋭いヘッドライト、フロントフェンダーを峰としてうねりのある線を描くサイドビュー、そしてドアの上辺は肘をかけるようにデザインされているそうです。
そして「セクシー!」という声もあったテールランプなど、見どころは満載。私個人的には、過去のモデルで最もグラマラスであり、デザインで多くの目を引きつける力は、「鼓動(こどう)—Soul of Motion」というデザインテーマにふさわしいにように見えました。
主査の山本修弘氏は、初代から3代目まで受け継がれる軽量コンパクトな2シーターボディ、フロントエンジンミッドシップ、FR、50:50の前後重量配分、低ヨー慣性モーメントなどロードスターに欠かせない要素を盛り込むのはもちろん、手頃な価格であること、という大原則を守ることを約束しています。
2代目以降のロードスターは、先代ロードスターを超えることが大命題でしたが、4代目も例に漏れず、NDの開発はロードスターが25年間培ってきた歩みとの戦いだったそうです。
2)ボディサイズ
2つめは、ボディサイズに注目。山本修弘主査によるロードスターを「守るために変えていく」というテーマの鍵は「スカイアクティブ」。
マツダ自慢の最新技術を活用しながら、全長3915☓全幅1730☓全高1235mm(開発目標値)という、ロードスター史上もコンパクトなボディサイズと、100kg以上もの軽量化を果たしたというのは、安全などの規制がより厳しい現在では特筆すべき点です。
「スカイアクティブ」に加えて、スズキの1部品1g削減を思い出させる「グラム作戦」により100kg以上もの軽量化を果たしているそうです。
3つめは、軽量化の具体策で、エンジンをセンターに、より低くレイアウトしたフロントミッドシップエンジンのさらなる追求、FRによる50:50の前後重量配分を守り、さらに、ボンネット、トランクリッド、フロントフェンダーのアルミ化、前後バンパーレインフォースメントのアルミ化、ソフトトップの軽量化などによるヨー慣性モーメントの低減、重心高の低減も達成されている点。
4)インテリア
4つめはインテリアで、ドライバーの操作性を向上させるべくペダル配置を吟味し、操作系、メーターなどを配置しています。
5)運転確認のしやすさ
5つめは視界や挙動の確認のしやすさで、ボンネットも低くなり、Aピラー/フロントヘッダーの後方化、薄型化などで視界やクルマの挙動を確認しやすくするなど、最新技術をフル活用しているのも注目です。
6)パワートレインとシャシー
6つめはパワートレーンとシャーシで、エンジンは、直噴ガソリン「スカイアクティブ-G」を縦置きして専用チューニングを施し、6MT/ATのトランスミッションも専用チューニングが施されます。
サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン、リヤがマルチリンクで、挙動時の姿勢を最適化したブレーキなど、シャーシにも磨きがかかっているそうですからステアリングを握る日を心待ちにしましょう!
(塚田勝弘)