復活したランクル70! だけど日本仕様はどこの? 

来年6月30日までの期間限定ですが、約10年ぶりに日本でも購入できることになったランドクルーザー70。こうして復活できたのは、日本では販売を終了していたものの世界各地に向けた生産は継続していたからです。いやむしろ、生産台数はますます増えているというからビックリですね。

ランクル70-la701408_10_S

ランクル70-IMG_3257

ところで、今回日本で発売されることになったのはどこ仕様をベースに日本向けに改良したものだと思いますか? ランクル70にはシャシー、ボディ、そしてエンジンといくつかの組み合わせがあり、各地域に向けてさまざまな仕様が存在するのは有名な話。ファンにとっては、どの仕様が日本仕様のベースになっているか興味深いところです。

実は、ピックアップとバンで血筋が微妙に違うんです。

ランクル70-la701408_21_S (1)

オーストリア仕様、なんていう噂もあったピックアップは南アフリカ仕様がベース。オーストラリア向けはV8ディーゼルのみでガソリンエンジンの搭載がなく、右ハンドルかつガソリンエンジンを積む南アフリカ仕様へ変更を加えて日本仕様となりました。

ランクル70-la701408_09_S

バンはどうか? なんと右ハンドルのバンは日本復活まで生産がなく、今回の日本発売にあわせて組み合わせた日本専用。

また、日本仕様として法規対応のため、国外モデルとは異なるいくつかの点があります。代表的なのは助手席側側面の死角を減らすためにボンネット先端に取り付けた補助ミラーですが、「リヤドアを開けた状態でも後部リフレクターが機能しないといけない」という基準をクリアするため、バンは後部バンパーの両端にリフレクターを追加。ピックアップは、荷台後部のアオリが水平より下がらないように変更されているのです。

ランクル70-la701408_08_S

これら日本仕様への変更は最小限。復活にあたり、海外と同じスタイルで乗りたいというファンの願いが具現化されたといっていいでしょう。

(工藤貴宏)

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
続きを見る
閉じる