スバルWRX STIを富士スピードウェイで試乗。サーキットでも安心安全

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WRX STIは、電子制御スロットルを巧みに利用して、3通りの出力特性を実現したスバル独自の「SI-Drive」を搭載していますが、不自然さはなく、アクセルペダルの操作とトルクの湧き上がり感は見事にシンクロしているのも印象的でした。

ピークパワーを発生する6400rpmを超えるとパワー感は薄まっていきますが、そのまま8000rpm近くまで回すことが可能で、そうしたタコメーターの動きも、またスポーツ感覚を刺激します。

だからといって、スポーツ一辺倒のマシンではないのが、今度のWRX STIの特徴です。

エンジンルームのフロントフェンダー部・内側に遮音材が備わっていることが象徴しているように、従来のモータースポーツ・ベースといったスパルタン一辺倒な雰囲気ではなく、適度の刺激がありつつ、ストリートでガマンを感じるようなこともない、AWDスポーツセダンとして仕立てあげられています。

まさしく、WRX STIは、新しいフェイズにステップアップしたといえそうです。

なお、サーキットの連続走行では、発熱によってエンジン出力を絞るようなシーンもありましたが、エンジンが悲鳴をあげるような雰囲気は皆無。サーキット走行後のエンジンでも、平然とアイドリングしているのも印象的でした。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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