男というものは常にかっこつけたい生き物ですね。だからこそ、身の回りのものもかっこよくなければならないし、だからこそマイカーはかっこよくなければならない。そういった方程式でデートカーが選ばれたのは、かれこれ30年ほど前、80-90年代のことでした。
しかし、時は流れ、若者はクルマに乗らなくなり、この方程式が通用しない時代となりました。若者のクルマ離れと言われて久しいですが、先ごろ『20代の若者が「ドライブデート」をしなくなった理由は?』と題された調査結果が発表されました。
これは、ジャストシステムが、セルフ型アンケートサービス「Fastask(ファストアスク)」で行なったドライブに関するアンケートを取りまとめたものです。このファストタスクというのは、企業などからの依頼で、インターネット上でアンケートを取り、アンケートに答えるモニタはそのアンケート協力でポイントを入手するというセルフ型のネットリサーチです。
ファストタスクの全国の20代と50代の男性モニタを対象にそれぞれ500名ずつ合計1000名が、今回の調査対象です。現在の保有車や保有形態、休日の過ごし方、車両購入の際の重要項目といった具合のアンケートです。また、50代には20代の頃はどうだったかといった項目も追加されています。
詳細についてはファストアスクのサイト(https://www.fast-ask.com/)を見てもらうとして、ざっくり言ってしまうと、今の若者は30年前の若者よりも、軽やコンパクトといった小さなクルマに乗り、クルマで遊びに出かける頻度は少なく、燃費が気になってしょうがない、ということになりますね。
結局、今の若者がドライブデートをしなくなったのは「他にいろいろな遊びがあるから」というところに落ち着きました。この結果自体は、クリッカー読者の皆さんもうすうすお気づきのことでしょうし、やっぱりそうだったね、といった感じでしょうか? 概して驚きに値しない、ですね。クルマでなければならない理由というのが、今の時代そもそもないのですから。
一方このアンケートの面白いのが、20代と50代という2つのジェネレーションに向けてのアンケートであることです。30歳分のジェネレーションギャップが結果からよくわかります。
50代の方が20代の頃の、休日に一人で特に予定もなく過ごす場合の時間のつぶし方は、ドライブ、音楽鑑賞、TVとなっています。一方現在の若者は、パソコンが圧倒的に多く、TV、スマホという順(この調査対象がファストタスクのモニタ諸氏であるため、パソコンを挙げることが多くなるのはある意味必然?)でした。
30年前に無かったパソコンやスマホといった時間つぶしのアイテムが登場しており、さらにそれらのイニシャルコストがかかるから、クルマを最重要項目に、なんてのは「そりゃ土台無理でしょ」というところも実際に見えてきます。
また、50代男性が20代の頃のクルマ選びの際に「外観の良さ」を重視していました。それはよくわかります、そんな時代でしたからね。今の若者は「燃費」を重視しています。しかし、50代男性も現在クルマを選ぶには「燃費」を重視するとしています。若者もオヤジも、ともに今を生きる者同士、燃費のいいクルマ欲しいよね(笑)
オヤジとしては、できれば「燃費」が良くて「外観の良」い(かっこいい)クルマ、というところで手を打ちたいところ、ですが。
(青山 義明)