手頃なサイズと、最新テクノロジーに支えられた走りが日本でも高評価のセダンモデル「キャデラックATS」。アメリカ本国ではクーペも発表されています。
そのATSクーペのリニアリティ溢れる走り味におおいに貢献しているというのが、ZF Lenksystemeの電動パワーステアリングユニットです。
セダンにおいても採用されている、この電動パワーステアリングは、油圧式と異なりエンジンのパワーロスを抑えることで燃費性能に貢献するものですが、メリットは環境性だけではないといいます。
電動アシスト・パワーステアリングの特徴は、制御プログラミングによって、フィーリングアップを狙える点にもあります。
2015年モデルのATSクーペでは、制御プログラムを一新。速度、操舵角、さらに車両情報を取り入れることで、広範囲にわたって、あらゆる状況で最適な制御を実現したということです。
それにより、パーキングスピードでの軽々としたハンドル操作を実現する十分なアシストと、速度が上がってきたときの豊富なステアリング・インフォメーションを両立。もちろん、最適なアシストにより俊敏な走りもサポートするといいます。
キャデラックにふさわしいプレミアムなハンドリングを支えるデバイスとなっているそうです。
なお、ZF Lenksystemeはドイツの大手サプライヤーであるZFとボッシュが1999年に合弁で立ち上げた企業であり、ZFの持つステアリング関連パーツの経験と、ボッシュの電子制御ノウハウを結集した製品開発がセールスポイントとなっています。
まさに、ドイツ生まれのテクノロジーが、新世代アメリカンクーペのハンドリングを支えているわけです。
(山本晋也)