スバル・レヴォーグの2.0リッターターボはすさまじい加速感!

レヴォーグの名刺代わりとして、レガシィGT-Bなど「走りのワゴン」の系譜を連綿と受け継ぐ、「300ps/400Nm」の2.0L DITの必要性はよく分かります。

subaru_revorg_01私事ですが、ステーションワゴン専門誌の編集者としてこの業界に足を踏み入れましたから、BD/BGのGT-Bはオーナー取材などもしましたし、BE/BHのGT-B系も取材で何度も乗りました。STIは高嶺の花でしたが、ポルシェ デザイン仕様の「BLITZEN」なども気になる存在でした。

subaru_revorg_06しかし、レヴォーグの1.6Lターボの完成度がこれだけ高いと、車両価格や「免税」対象車、さらにレギュラーガソリンを指定するランニングコストと燃費など……。バイヤーズガイド的にも「1.6Lで十分」という結論になるのは当然でしょう。

subaru_revorg_03それでも2.0L DITへの憧れはなくならないし、高速道路をどこまでも巡航していく(この点に置いても1.6Lが力不足ということはありませんが)、あるいはサーキット走行も考えているとなると、俄然その真価が輝き出します。

とにかく箱根の山道でも「急な登り坂を坂と感じさせない」加速フィールは圧巻で、不用意にアクセルを踏み込むと、急な上り勾配でも思い切り背中を蹴っ飛ばされる感じがするほど。しかし、フロントノーズは1.6Lよりも重いですから、全体の軽快感は1.6Lほどではありません。

subaru_revorg_02それでもボディの剛性感が高く、フロントヘビーの割にはよく曲がるセッティングで、シャーシもパワーに負けていまんせんし、ブレーキもリニアでしかも強力。となれば、腕のあるドライバーでしたら多少の重さをねじ伏せてかなりの速さで走らせることができるでしょう。

しかも、スポーツリニアトロニックのダイレクト感は、1.6Lのリニアトロニックよりも一枚も二枚も上手で、8速もあるマニュアルモードを駆使すれば、より豪快な走りが楽しめます。

なお、今回の試乗はカメラマンと2人で乗り、荷室にも機材を積みましたが、4人乗車しながら荷物を積むというシーンでは、2.0Lの300ps/400Nmのスペックはより効いてくるはずです。

■1.6L直噴ターボがスバルレヴォーグのベストバランス
https://clicccar.com/2014/06/20/259215/

■スバル・レヴォーグの本命!? 1.6L直噴ターボはどうか?【レヴォーグプロトタイプ・試乗記02】
https://clicccar.com/2014/01/28/245155/

■300ps、2.0L直噴ターボエンジンの痛快な加速感が魅力【レヴォーグプロトタイプ・試乗記03】
https://clicccar.com/2014/01/30/245360/

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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