台場・メガウェブでのパブッリクビュイーングはル・マン24時間も残り2時間と云うトコロから再開しました。MCは今井優杏さん、ゲストは前日に引き続き、レーシングドライバーの脇阪寿一・伊藤大輔両選手です。
開始直後は、No.8トヨタTS-040は総合4位。ところが、程なく3位を走行中のポルシェNo.14 919にもトラブルが発生し、ピットの奥にで作業を始め、残り一時間でNo.8トヨタTS-040は表彰台圏内の3位に上昇します。
トヨタTS-040のタイヤは2012年に脇坂選手がスーパーGTで使用していたミシュランタイヤをベースに耐久性を向上させたモデル(外径他もほぼ同サイズ)との事です。スーパーGTのタイヤ戦争のノウハウが、結果ル・マン24時間の先行開発となっていたそうです。
また、過去に伊藤選手がル・マンに参戦した際、パーソナルトレーナーを自腹で帯同した際に、周囲の選手の面倒も頼んだ所、トレーナーさんは24時間耐久マッサージになっていたとか、疲労回復には「熊のあぶら(膏?)」がとても良く効く…がとても獣臭いとか、シートの水たまり!?事件等、本気で戦った経験者ならでは話を披露されました。
残り1時間、No.14ポルシェ919は作業を終了しました。が、ドライバーを一旦降ろし、最終ラップチェッカーを受ける為にピットで再出走に備えます。40分を切った頃、 2位のNo.1アウディR18が最後のピットイン。ルマン個人最多勝(9勝)のトム・クリステンセンにドライバー交代。3位No.8トヨタTS-040も最後のピットイン。
その際、伊藤選手からは「エンジン停めるのが恐いね」、脇阪選手からも「スタートボタンを押すのは緊張する」とのコメントが。ここで違う事をして流れを止めるのを恐れる…この一年(それ以上)の積み重ねが壊れるのがとても怖いそうです。皆の祈りが通じたのか、無事にNo.8は3位でピットアウトしました。トヨタTS-040は市販車に搭載予定の技術を数多く投入したレーシングカーだそうで、ハイブリッド技術や燃費向上の技術は耐久レースからのフィードバックが本当に多いそうです。
24時間を経過した直後にチェッカーを受ける為に、アウディ2台はペースを下げ始めました。直線では2台並んでTVを意識した走行です。残り10分を切り、No.14ポルシェ919もピットを離れました。
そして24時間が経過してNo.2アウディR18がトップでチェッカーを受けました。No.2のドライバーにはアンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエと日本でもお馴染の選手がドライブ、会場から拍手が起こります(最初の拍手は脇阪選手!)
No.8トヨタTS-040は序盤の大きなアクシデントを乗り越えて3位でゴールしました。快挙といっても差し支えない成績です。No.7のトヨタTS-040も14時間にわたってほぼ首位を走り続け、今回復帰のポルシェ919も首位を走りました。
しかし、優勝したのは21世紀の王者アウディ。両チームにも達成感は有っても、悔しさが残らなかったと云えば嘘でしょう。来年こそ表彰台で日の丸を掲げ、君が代を聞く選手が見たいです。
表彰式まで観覧した後、会場では抽選会を開催。かなり多くの方がル・マン出場選手のサイン入りグッズや10月開催のWEC富士6時間の招待券を手にしました。アウディのパブリックビューイングではゴールの際にシャンパンがふるまわれます。…という話を脇○選手が今○さんから聞いたという話と共に「良い所は吸収しましょう(笑)」との提案?が出ました。
来年、シャンパンを美味しく頂ける会場は青山(アウディ)か、お台場(トヨタ)か、それとも別の場所(ポルシェ)か。はたまたみなとみらい(日産)か。来年もル・マンから目が離せません。
尚、脇阪選手は今週末にニュルブルクリンク24時間に参戦します。3台体制で86とLEXUS LF-Aに加え、外見はLF-Aですが将来のスポーツカーの先行開発を行う「コードX」(エンジンもパワーアップ!)での参戦です。脇阪選手はこのコードXで出場します。
こちらもJ-SPORTやU-STREAMで視聴可能です。日本からも脇阪選手とGAZOORACINGを応援しましょう。
(川崎BASE)