フォードSUV末弟の走りは確か【エコスポーツ試乗記01】

フォードの小型SUV「エコスポーツ」は、欧州も日本向けもインドのチェンナイ工場で生産され輸出されるグローバルモデルで、じつは初代エコスポーツは南米を中心に累計で約77万台というスマッシュヒットを飛ばした人気SUV。今回、日本に上陸したエコスポーツは2代目ということになります。

ford_ecosport_01日本ではエクスプローラー、クーガに続くフォードSUVの末弟であり、マツダ・トリビュートの兄弟車で、根強い人気を得ていたフォード・エスケープからの買い替え需要も見込んでいるとのこと。

先に登場した新型フィエスタと同じBプラットフォームを使いながら、180mmのロードクリアランスを確保。4WDはなく、FFのみですが、アプローチ(25°)/ディパーチャーアングル(35°)ともにコンパクトSUVとしては十分な数値を確保しています。

ford_ecosport_02今回はまず走りからご報告。エンジンはフォード自慢のダウンサイジングターボの「エコブースト」ではなく、1.5Lの直列4気筒DOHC NAで、111ps/6300rpm、140Nm/4400rpmという数値。

フィエスタに積まれている1.0L直列3気筒ターボである「エコブースト」は、MTしか組み合わせはないらしく、残念ながら日本には導入されていません。

ford_ecosport_03さて、いざ走らせてみると、エコブーストほどではないにしても走り出しから必要十分なトルク感があり、高速域のパンチ力もまずまずと、動力性能に不足は感じさせませんでした。

飛ばしたい時には、ゲトラグフォード製の6速DCTが大いに力を発揮してくれる印象で、マニュアル操作はシフトレバーの横にちょこんと付いているスイッチを指先で繊細に押す必要がありますが、全域に渡って欲しいときに欲しいパワーをきちんと引き出してくれます。

サスペンションはフィエスタ同様、フロントがマクファーソンストラット、リヤがツイストビームトレーリングアームというシンプルな構造ですが、乗り心地も路面追従性ともに良好。

ダンパーが適度に利きながらもSUVらしくストローク量のある走りは、スポーツカーのようなフィエスタとはまったく味付けが異なります。

飛ばしている際に路面の大きなギャップを乗り越えると、リヤがフルバンプして進路が少し乱れることもありましたが、日常的なシーンではほとんどないはずで、コーナーでも意外と粘って山道もスイスイと走り抜ける感覚は、エコだけでなくスポーツを名乗るだけはあります。

■コンパクトSUV新型フォード・エコスポーツを5月31日から発売開始
https://clicccar.com/2014/04/27/253749/

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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