輸入車ではSクラスの12.3インチディスプレイ、7シリーズの10.2インチなどもありますが、どれもワイド画面が特徴で、2分割表示を前提としたワイド化といえます。
市販ナビで1DIN規格の7型を最初に超えたのは、「ビッグX」を投入したアルパインで、初めて8型を見た際はデカイ! と驚かされました。「ビッグX」登場以来、他メーカーも大型化に参入してきましたが、車種専用・大画面カーナビの先駆者であるアルパインは、ついに10型大画面を発表しました。
10型といってもピンと来ないかもしれませんが、従来の7型と比べると2.3倍ものサイズで、市販カーAV/ナビ一体機としては世界最大になります。
ここまで大型化すると、どうやってインパネに収めるのかという課題に直面しそうですが、10型大画面を装着するために、トヨタ・ヴェルファイア/アルファード専用モデルでは新たに純正コンソールのクラスターパネルを車種専用に新開発するという力の入れようです。
ピアノブラックのボディと専用デザインの操作キーをはじめ、インパネに市販カーナビらしい存在感を主張するゴールド/シルバーのフィニッシャーと、ブラックブルー・パールのクラスターパネルにより10型大画面を美しく収めています。
機能面では、前席と後席の「ダブルゾーン」が進化。後席に「リアビジョン」などを装着することで、DVDビデオに加えて、新たに地上デジタル放送も後席のみで視聴可能に。
これにより前席と後席でそれぞれ好きな映像や音楽を楽しむことができるほか、これまでどおりの「リアビジョンリンク機能」で「リアビジョン」から目的地設定などのナビ操作もでき、操作性も向上しています。
また、カーナビの自車位置表示精度の向上を目指し、従来のGPS受信に加えて、準天頂衛星「みちびき」や「グロナス」、「SBA S」を合わせたクワッド受信(4つの衛星による受信)に対応。衛星信号の受けにくい高層ビル街や立体駐車場でも、高精度に自車位置を表示。
ほかにも、目的地までの案内ルートにある高速道路の渋滞状況が事前にわかる「高速渋滞インフォ」を新たに搭載しているほか、定評のある音質面も強化するなど、「ビッグXプレミアム」にふさわしい内容になっています。
10型画面の対応車種はヴェルファイア/アルファード(ハイブリッド含む)、ヴォクシー/ノアで、ほかにも9型、8型など数多くのモデルラインナップを用意しています。
価格はオープンですが、店頭予想価格はヴェルファイア/アルファード用が22万8000円前後、ヴォクシー/ノア用が21万8000円前後になっています。
(塚田勝弘)