BMW i3日本上陸【その1】から続く。
「i3」は100%電気自動車であるが、オプションとしてレンジエクステンダー付きが用意されている。
レンジエクステンダーとは走行距離を伸ばすための装置で、650cc2気筒のBMWのバイク用のエンジンが発電機を回し、バッテリーの電気がなくなってきたときに充電してくれるものだ。エンジンが付いているものの、駆動はあくまでも後輪上にレイアウトされた電気モーターのみである。
日本では電気自動車といっても珍しい存在ではない。日産リーフや三菱iMiEVがあるから発進から力強く、静かに加速していくことは多くのドライバーが知っている。それでも軽いボディと強力なモーターによって、リーフやiMiEVより加速の伸びが良い「i3」に乗ると新たな感動を受けるだろう。
ビデオはオランダの高速道路の導入路から本線にかけて全開加速したときのものだ。
スルスルッという感じで大きな音もなく伸びのいい加速をしていくフィールは気持ちがいい。カタログ上の最高スピードは150km/hということになっているが、メーター上では152km/hをマークした。
画面上スピードメーターの下側にある動く白いポイントは、パワーと回生ブレーキのインジケータである。右に行くほどパワーを使っているということで、左に行くほど回生ブレーキが強い=発電量が大きいという意味だ。
80km/hとか100km/hという高速道路のスピードでは、アクセルペダルを全部戻しても大きな回生ブレーキは働かないが、50km/h、60km/hという市街地スピードのときにはスピードが低いほど強い回生ブレーキが働く。
だから市街地走行では「i3」はワンペダルドライビングが可能になる。つまりブレーキペダルを踏む必要がなくなるのだ。ほとんどのシチュエーションにおいて、アクセルペダルひとつで加速も減速もドライバーがコントロールできるのだ。
日頃からアクセルペダルの扱いがラフなドライバーは「i3」をうまくコントロールできない可能性も出てきそうだ。しかし1度右脚が覚えてしまうと、病み付きになりワンペダルドライビングを堪能するようになるだろう。
BMW i3日本上陸【その3】へつづく