三菱eKスペースの発表会では、「家族に33の思いやり機能」というパネルと33のポップが展示車に貼られていました。カタログでもeKスペースカスタムも含めて、家族にうれしい装備がアピールされています。どの装備が使いやすいかは人や使い方により異なるでしょうが、eKスペース自慢の装備を検証してみましょう。
260mmのロングスライドは左右席別々に可能で、軽自動車最長。広さは文句なし。1400mmの室内高はヴォクシー/ノアと同値で、子どもが立てる高さなので着替えや子どものチャイルドシートへの乗せ降ろしでも効果絶大。
●後席の格納性:△
まず前席を前寄りにスライドさせた後に、背もたれのレバーを引いて前に倒し、ストラップを使ってシートを床下に格納。
カタログには「3ステップ」で格納できるとありますが、慣れると1アクションで操作可能で、「1アクションにこだわった」そう。座面下にスプリングが仕込まれていますが、座面と背もたれの一体式床下格納の泣き所で重く、操作には力が必要。荷室側からの操作はできないことはないですが、かなり重いので現実的ではありません。
●リヤサーキュレーター:○
クラス初の装備で、前席のエアコンの空気を後席にも循環させることができる機能で、最廉価の「E」をのぞいて標準装備。リヤのサイドウインドウにはロールサンシェードもあります。しかし、コースティング機能付のアイドリングストップ時は夏場だと暑そう。スズキの「エコクール」のような装備が欲しいところ。
●助手席シートアンダートレイ:◎
軽自動車ではお馴染みですが後席側にもスライドできるのが新しく、助手席に座っていると使いにくいものの、後席から操作するには使いやすいです。樹脂製なので汚れた子どもの靴や着替えなども躊躇なく置けます。
●リヤビューモニター付ルームミラー:○
日産デイズがCMで「アラウンドビューモニター」を押しまくっていたこともあり、「eKワゴンにはないんですか?」という問い合わせがあったそう。eKワゴンに設定しなかったのは「軽には必要ないのでは?」という考えだったそうで、eKスペースは「E」をのぞき標準。小さい割に意外と視認性が高くて実用になります。
(塚田勝弘)