5ドアハッチバックの「アクセラスポーツ」はもちろん、4ドアセダンの「アクセラセダン」と「アクセラハイブリッド」でも「KODO」デザインを具現化した躍動感を味わうことができます。
4ドアは5ドアよりも、ボディの後半部分を120mmストレッチされていますが、間延びした感覚は抱かせません。また、動きを感じさせるラインや面により、セダンでもコンサバ過ぎる印象はなく、これなら親にアクセラセダン(ハイブリッド)を借りてデートに出かけてもカッコ悪いと思わずにすみそう。
さて車内に乗り込むと、運転席はタイトさと快適性をバランスよく備えたシートで、人間工学に基づいた操作系も初めてでも違和感を覚えることはありませんし、長時間運転しているとシフトやステアリングの位置、ワインディングでも楽なハンドリングなど、マジメに設計されているのがよく分かります。
後席はCセグメントとして平均点を超える広さで大人2人乗車でも快適ですが、前席よりも上下動の大きさを感じさせるのと、ボディの剛性感と静粛性はリヤバルクヘッドが備わるセダンの方が上です。
また、「マツダ・コネクト」は車載インフォテイメントとしてスタートを切ったばかりで、ナビの自車位置表示の遅れや案内がワンテンポ遅くなる、停車中はコントローラだけでなく、画面のタッチコントロールでも操作できるなど、分かりにくさなど課題もあります。しかし、鹿児島の試乗会でも担当チームが入念なテストをしていましたので、これから進化と熟成が進むはず。
荷室容量は5ドアハッチバックが364L、4ドアセダンが419L、ハイブリッドが312Lで、ハイブリッドでもゴルフバッグがふたつ積めますが、3人分のバッグや機材など荷物が多い今回の試乗会ではハイブリッドだとギリギリでした。
マツダの屋台骨を支えるグローバルカーであるアクセラ。欧州勢を中心に強力なライバルが控えていますが、より乗り心地が洗練されて、ボディやステアリングの剛性感など目に見えない領域、インパネの質感などさらに向上すればCセグメントをリードできる存在になれるはず。同社はモデルサイクル中でも少しでも進化させる! と意気揚々ですから期待が持てます。
(Text:塚田勝弘/Still Photo&Movie:前田惠介/Model:村上リサ)