エアサス、テレインレスポンスの高い完成度【レンジローバー・スポーツ試乗記02】

新型レンジローバー・スポーツはオールアルミ製モノコックボディだけでなく、見どころ満載。最大で115mmの高さ調整機能を有する自動車高調整機能付クロスリンク電子制御エアサスペンションは、走行中でもオンロードからオフロード・モードへの切替が可能で、先代の50km/hから80km/hへ可動速度域も上がっています。

RANGE ROVER 13

また、オフロード時は高低2種類の車高に自動的に切り替わり、50km/h以下になると最大ロードクリアランスが通常時よりも65mm高くなり、レンジローバー「スポーツ」でも必要十分なクリアランスを確保。

range_rover_sport_01

今回の試乗は、都心で雪がうっすら積もったなか走った程度で、オフロードを走る機会はありませんでした。でも、日本の大半のユーザーはオンロード主体でしょうから、「レンジローバー「スポーツ」であってもレンジローバーに期待する極上の乗り心地が味わえるのでご安心を。

分厚い絨毯の上を進んでいくようなレンジローバーと比べると、レンジローバー・スポーツはタイヤの当たりは少しきつめですが、軽いアルミニウム製のエアサスペンションが、ショックを一発で和らげてくれます。

range_rover_sport_02

個体差なのか分かりませんが、以前試乗したレンジローバーで感じられたアルミボディならではの本当にごくわずかな振動も感じられなかったのも朗報でしょう。

試乗したのは「SE」という最廉価仕様でしたので、最上級グレードの「Autobiography Dynamic」に標準の「ダイナミック・レスポンス」、「アダプティブ・ダイナミクス」は装備されていませんでしたが、先述したように前席でも後席でも乗り心地に関しては不満点を感知することはありませんでした。

ちなみに「ダイナミック・レスポンス」は、油圧式のロール/ヨーコントロールによりハンドリングを変化させるもので、車体の動きを1秒/500回以上モニタリングする「アダプティブ・ダイナミクス」と連動することでロールを最小限に抑えるという機能。

range_rover_sport_03

さらに、レンジローバー自慢の「テレイン・レスポンス」は「テレイン・レスポンス2オート」に進化しており、こちらでも走行状況を絶えずモニタリングし、草地や雪、岩場など路面を問わず快適な乗り心地を得ることができます。まぁ、オンロード主体なら「AUTO」に入れておけば万事OKでしょう。

■俊敏なのに極上の乗り心地にうっとり【レンジローバー・スポーツ試乗記01】
https://clicccar.com/2014/03/01/248053/

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる