「IVI(In-Vehicle Infotainment)。日本では車載カーインフォテイメントと呼ばれていますが、覇権争いが激しさを増しつつあります。Google、マイクロソフト、インテルなどに加えて、今回のジュネーブモーターショーではAppleの「CarPlay」が発表されました。
メルセデス・ベンツやボルボ、フェラーリがすでに「CarPlay」を搭載したモデルを同ショーで展示しています。
「CarPlay」は車内でiPhoneを快適かつ安全に使えるのが特徴で、「Siri」による音声操作かワンタッチで電話をかけたり、マップを使ったりすることが可能。さらに、音楽やメール(メッセージ)へのアクセスなども直感的に操作できます。
ナビ機能ではマップと連動して、連絡先やメール、テキストメッセージから推測した最近の立ち寄り先などをもとに行き先を予測。音声案内と画面表示による分かりやすいルートガイドに加えて、道路状況や予想到着時刻も分かるなど、基本機能もしっかりと抑えられています。
また、車載コントローラーや「Siri」に指示することで、自分が持っているすべての音楽、ポッドキャストやオーディオブック、「iTunes Radio SM」にアクセスすることが可能です。
さらに、「CarPlay」は「Spotify」や「iHeartRadio」など特定のサードパーティのオーディオアプリケーションもサポートしているため、好きなラジオサービスやスポーツ放送のアプリケーションを運転しながら聴くことができます。
参加メーカーは多くり、先述したようにフェラーリ、メルセデス・ベンツ、ボルボがすでに「CarPlay」対応モデルを発表しているほか、ホンダ、三菱自動車、ニッサン、スバル、スズキ、トヨタ、BMW、フォード、GM、ジャガー、ランドローバー、起亜自動車、PSAプジョーシトロエンの各メーカーが今後「CarPlay」対応車を発売する予定。
日本のカーナビメーカーでも車載インフォテイメント対応機をいくつかリリースしていますし、車載インフォテイメント化しつつありますが、日本は「カーナビ」がまだメインで、付加価値としてカーナビ連携という道を進んできました。
しかし、「ガラパゴス化」しつつあるのは明白。スマホと同様に、日本メーカーが縮小もしくは撤退を余儀なくされる恐れもあります。
(塚田勝弘)