2014年の東京マラソンに先導車として登場したBMWのプラグインハイブリッドスーパーカー「i8」。BMWの環境性能への取組みを象徴する存在ですが、同じタイミングで開催されたメディア向けイベント『イノベーションデイズ2014』にてプラグインハイブリッド車「x5 eDrive」プロトタイプについて情報公開しています。
1995年の燃費性能に対して、2008年には25%も改善したというBMWグループですが、2020年には、その2008年を基準として、さらに25%改善することをターゲットにしています。すでに、2014年2月段階で、二酸化炭素排出量120g/kmを切っている車種は39モデルにのぼる(BMW、ミニと合わせて)というように、順調に二酸化炭素排出量の削減は進んでいます。それでいて、ドライビングの楽しみ、ダイナミック性能の向上も重視するというのがBMW流ということです。
そうした、次世代の環境性能とパフォーマンスを両立したモデルとして提示されたのが、「x5 eDrive」プロトタイプというわけです。すでに2013年秋のフランクフルトモーターショーにてワールドプレミアを飾っているSAV「x5 eDrive」プロトタイプには、i8のプラグインハイブリッド・テクノロジーを発展的に利用しているとアナウンスされていましたが、エンジンが同じ設計によって開発された4気筒ガソリンターボユニットであることなど、その一部が発表されました。
プラグインで充電されたバッテリーだけで、およそ30km電気だけで走行可能ということで、四輪駆動ながら二酸化炭素排出量は90g/kmに抑えられるといいます。
さらに、このプラグインハイブリッドのパワートレインは、5シリーズセダンにも応用されるべく研究されているということです。
BMW i8の1.5リッター3気筒エンジンと同じシリーズという2.0リッター4気筒ツインパワーターボエンジンは、高圧の直噴で、バルブトロニックや可変ノズルターボチャージャーといった機構が前提といいます。さらにディーゼル版や3.0リッター6気筒の計画もあるということです。
この新型エンジンシリーズ、2014年半ばには4気筒ガソリン&ディーゼルが市販車に搭載予定といいます。
先の話となりますが、2020年には欧州で、2025年には北米で、燃料電池車の規制を満たしたモデルを展開する目標を掲げてることも、合わせてアピールされました。
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(山本晋也)